農具古持籠
詳細情報
- 資料ID
- 7433
- 更新日
- 2025/01/20
- 大分類
- 歴史
- 資料番号
- 3-5
- 時代・年代・製作年月日・推定年代
- 文政2年(1819)4月
- 形態
- 竪帳
- 材質
- 紙
- 員数
- 1
- 寸法(cm・mm)
- 245×169
- 担当所管
- 生涯学習課
- 収蔵施設
- 尊徳記念館
- 解説
- 江戸時代もなかばをすぎると、農村の田制(でんせい)・税制をはじめとする農業全般にわたる手引書がひろくつくられ、名主など、村役人に実務書として利用された。これを「地方書(じかたしょ)」とよぶが、本書もそのひとつである。著者は飯塚生清、初版は延享5年(1748)に大坂で刊行され、同年の跋文(ばつぶん)がある。
この内容は、検見(けみ)、石盛(こくもり)、国々耕作、木陰(こさ)伐り、田分け、公事(くじ)、川除(かわよけ)普請等とつづくが、なかでも、田一反にかかる、苗代(なわしろ)種子の見積り、苗代からの刈り取り、俵づくりにいたる年間作業の費用見積りなど、きわめて具体的な手引書となっている。
著者の飯塚生清の出自(しゅつじ)・経歴などは不明であるが、関東・東海地方の農事に詳しい農村担当の役人ではないかと思われる。
尊徳は、文政2年(1819)4月、これを写しとっている。その前年11月に藩主から農業出精人(しゅっしょうにん)として表彰されているかれにとって、この地方書の入手は、やがて農政家として飛躍するふみ台ともなったのではなかろうか。
ただ、この写本は尊徳自身の筆になるものではなく、代筆である。奥書き署名だけは自筆かもしれない。
なお、本資料を所蔵する岡部家には、同一の手になる同書の写本がもう一冊伝えられている(現在は当館所蔵。奥書は、破損により明治期に書き改められた)。添付された文書に「二宮先生若年のころ、当家先々代岡部善右衛門に仕え、農業の余暇(よか)にこの書冊を謄写(とうしゃ)し、当家に遣わされしもの」とあって、尊徳が岡部善右衛門に送ったものと知られる。