近現代（1871-2000）

1937

昭和一二年(一九三七)丁丑

1.16　旧小田原紡織工場跡地を富士写真フイルム(株)が買収,12月工場建設に着手[400,430] 1.28　下府中村有畜農業組合・役馬利用組合が結成される[430] 1.29　国府津町方面委員会準則を施行[284] 1.━　酒匂堰耕地改良工事に着手(酒匂村・国府津町・下府中村で2割5分負担)[430] 2.8　小田原タクシー(株)と足柄自動車(株)が合併[384] 2.11　愛国婦人会大窪分会,傷痍軍人・戦病死者遺族慰安会を傷兵院で開催(恒例となる)[35] 2.17　足柄村会,小田原町を中心とした都市計画に反対の答申を決議[430] 2.27　足柄下郡町村長会,戸数割廃止と地方財政調整交付金制度の確立を貴・衆両院に陳情[35] 3.21　神奈川県内鮮協会国府津方面分会が設立される[180] 3.27　大窪村社会事業後援会が設立される[35] 3.━　益田孝,女性の副業のため益田毛織試験場を設立(1939年閉鎖)[408] 4.25　選挙粛正運動が最も盛んとなる,町会議員選挙に新人が台頭[通] 4.30　第20回総選挙,神奈川3区河野一郎(政友),平川松太郎(民政),鈴木英雄(政友),岡崎久次郎(民政)が当選 4.━　箱根登山鉄道(株),大阪案内所を日本電力本社内に開設[Ⅱ-260] 4.～5.━　小峰森林公園の開発に着手,町会に観光委員を設置,県立公園認定運動を開始[132] 5.4　東京鉄道局第1区(新橋管内駅)現業委員会が小田原町で開かれ,全員の意向により上京し,月給加算率アップを獲得(国鉄小田原事件)[105] 5.28　社会大衆党足柄支部青年隊発会式[430] 6.12　山王川耕地整理組合,債務整理補給金交付申請書を農林省に提出[26] 6.30　富士箱根自動車従業員組合,創立総会[430] 6.━　町会内に小田原区裁判所昇格運動委員を選出[132] 7.━　小田原町在満在支兵軍人援護会が設立され,救済資金募集を開始[通][430] 8.2　小田原町皇威宣揚皇軍健勝祈願祭が執行される[132] 8.11　保証責任神奈川県農産物加工販売組合連合会が設立され,大窪村に本工場(ミカン缶詰製造)設置を決定[154] 8.30　大日本国防婦人会足柄村分会発会式[48] 9.1　大窪村出動軍人後援会が設立される[35] 9.15　小田原町,関東防空演習の予行演習を実施[132] 9.20　県,勤労奉仕班編成と各種産業団体の実施事項の協議会を県立小田原高等女学校で開催[Ⅱ-404] 10.━　大窪村出動軍人家族相談所が開設される[35] 〃　小田原町在郷軍人分会連合会,未教育補充兵・壮丁検査合格者に軍事教練を開始[430] 11.4　小田原戦友会,日清・日露将士,退役者らを中心に結成(会長渡辺清太郎)[430] 11.25　小田原町,商店街振興後援会を開催[290] 〃　神奈川県内鮮協会足柄下郡支部が設立され,12月17日小田原方面分会(163人)箱根方面分会(97人)を設置[180,430] 12.━　小田原町・小田原振興会,県の指導で応召軍人家族のために授産講習を開始[Ⅱ-394] 〃　足柄下郡各町村で日中戦争戦死者の町村葬を執行[430] この年　上府中村,経済更生特別助成村に指定される[通] 〃　足柄村久野農事実行組合,経済更生指定団体に指定される[292] 〃　下府中村負債整理組合(3か所)が設置される[Ⅱ-363] 〃　早川築港計画が浮上[132] 〃　(株)小田原魚市場,魚撈部を廃止[430] 〃　県,足柄幹線林道(足柄-宮城野村間)開削事業費を3か年継続で計上(1937年11月着工,1940年7月竣工)[290,430] 〃　県水産試験場,下府中村に養魚場を開設[通] 〃　小田原町観光委員会を中心に,東京オリンピックに向けて東京―小田原駅間直通電車運転運動がはじまる[Ⅱ-259] 〃　国府津町軍人後援会が設立される[284] 〃　小田原町,満蒙開拓青少年義勇軍の募集を開始[通]

1.26　足柄下郡婦人会振興研究懇談会が開催される[35] 3.25　足柄下郡教育会,『足柄下郡郷土読本』を刊行[4] 3.27　明治天皇聖蹟小田原町保存会が設立される(～1941年7月30日)[88,290] 4.1　小田原看護婦学校(緑1丁目,設立者小林歛企)が開校,1939年1月20日私立学校令により認可される[48,60,362] 4.7　足柄尋常高等小学校,『足柄郷土読本』を刊行[47] 5.━　小田原郵便局,皇紀二千六百年記念準備貯金の募集を開始[132] 7.11　小田原郵便局,御幸の浜海水浴場に海浜サービス局を開局[430] 7.15～16　豪雨,酒匂川・狩川・久野川を中心に出水被害[289] 7.20　小田原町営貸ボート,藤棚前の壕で開業[430] 7.━　尾崎一雄,『暢気眼鏡』で第5回芥川賞を受賞[114] 8.1　小田原町,御幸の浜でラジオ体操会を開催(初回)[430] 8.9～12　足柄下郡教育会夏期講習会,東京高等師範初等教育研究会と合同で開催される[4,430] 8.25　足柄下郡神職会・氏子総代会,報徳二宮神社で皇軍戦勝祈願祭を執行[35] 10.8　小田原振興会,「支那事変」講演会を開催[290] 11.1　小田原ハリストス正教会,新玉に移転[127] 11.7　第17回県下中学校対抗庭球試合で小田原中学校が優勝し,5連覇を達成[430] 11.8　足柄上下郡神道連合会,精神作興講演会を開催[430] 11.11　瓜生外吉(81,海軍大将)没[132,430] 11.12　小田原町第1回建国祭行進を実施,町長は明治天皇聖蹟保存を宣言[132] 11.13　小田原音楽同好会,第1回ピアノ演奏会を開催[430] 11.17　県職業課,児童の就職斡旋懇談会を町役場で開催[Ⅱ-394] 11.21　小田原学士会,「講演と映画の会」を開催[290,430] 11.24　足柄下郡青年団連合会,非常時局への協力強調を女子青年団に,ラジオ設置を各青年団に指示[430] 11.━　大窪村,午前11時・正午にサイレンの吹鳴を開始[35] 〃　片岡永左衛門,郷土資料135点を小田原町図書館に寄贈(特別集書「片岡文書」)[Ⅱ-292] 12.4　小田原振興会,「事変と経済」講演会を開催[290] 12.13　小田原町で南京陥落の祝勝行事がくり広げられる[通] 12.━　志賀直哉,『真鶴』を刊行 この年　興徳寺保育園(大窪村)が開園[35] 〃　酒匂尋常高等小学校,体操優良校で文部省より表彰される[430] 〃　田中光顕,小田原別邸を建設(現小田原文学館)[通] 〃　『牧野信一全集』全3巻,第一書房から刊行[通] この頃　荒井金彌・広沢伊助・相沢栄一・小暮次郎,小田原映画鑑賞同好会を結成[306]

2.2　林銑十郎内閣成立 2.11　文化勲章令を公布 2.15　県負債整理協会設立 3.31　母子保護法を公布 4.5　防空法・保健所法を公布 4.15　ヘレン・ケラー女史,横浜着 5.26　文教審議会設置 5.31　文部省,「国体の本義」を配布 5.━　県,少年指導相談所を開設 6.4　第1次近衛文麿内閣成立 7.7　盧溝橋事件(日中戦争の発端) 7.11　政府,華北派兵を決定 7.15　文相,宗教・教化団体に挙国一致運動を要望 7.21　文部省思想局を拡充,教学局を設置 7.28　日本軍,華北で総攻撃を開始 8.13　上海で日中両軍交戦開始 8.24　国民精神総動員実施要綱を決定 9.10　臨時資金調整法を公布 9.25　内閣情報部,国民歌「愛国行進曲」の歌詞を募集 9.28　経済団体連盟設立 10.1　政府,小冊子「我々は何をなすべきか」を各戸に配布 10.2　国民精神総動員神奈川県実行委員会規程を制定 10.6　国際連盟,日本の行動非難決議 10.9　県警察部に防空課を設置 10.12　国民精神総動員中央連盟結成 10.13　国民唱歌放送開始,第1回「海ゆかば」 10.25　企画院官制を公布 11.6　日独伊防共協定成立 11.18　大本営令を公示 11.20　大本営陸・海軍部に報道部設置 12.13　日本軍,南京を占領,大虐殺事件 12.15　第1次人民戦線事件 12.22　日本無産党・日本労働組合全国評議会に結社禁止 この年　大日本新興報徳会結成 〃　物価騰貴顕著