近現代（1871-2000）

1944

昭和一九年(一九四四)甲申

1.━　内閣恩給局,網一色に疎開(～1953年8月)[219] 2.1～3.31　小田原市貯蓄総力発揮期間を実施,目標額850万円(重爆24機)を設定[Ⅱ-342] 2.━　小田原市農業会が設立される[Ⅱ-378] 3.1　小田原国民職業指導所,小田原国民勤労動員署と改称(1945年7月強制疎開で幸1丁目に移転)[355] 3.22　小田原市会議員常会懇談会,疾病入院将兵や病死者に対する遺族扶助料の保障,応召者と入営者の給料格差の是正を要望[Ⅱ-328] 3.━　横浜興信銀行が小田原市金庫に指定される[66] 4.1　大日本傷痍軍人会小田原分会,大日本傷痍軍人会神奈川県支部足柄分会となる[368] 4.20　(株)小田原青果市場役員一同,持株全部を市農業会に売却[Ⅱ-345] 4.25　富士写真フイルム(株),軍需会社に指定される[Ⅱ-343] 5.7　市長益田信世,辞職認可[408] 5.25　酒匂川用水農業水利調整地域が設定される[176] 5.31　小田原水産興業(株),魚市場事業を県水産業会に移譲[368] 5.━　小田原市警防団組織変更,15分団138人から6分団634人となる[通] 〃　都市計画街路に小田原駅―幸線ほか9線を追加[85] 6.13　鈴木英雄,市長に就任(第2代,～1946年4月11日)[現一付] 6.19　小田原麺業組合,小麦・ソバ粉の配給について知事に陳情[290] 7.22　各町内会に総蹶起推進員を選任[60] 7.27　小田原市総蹶起運動実施計画要綱を作成し,市民総蹶起大会を開催[Ⅱ-410] 7.━　箱根登山鉄道(株),富士箱根自動車(株)・足柄自動車(株)を合併しバス部門とする[Ⅱ-344] 〃　三国商工(株)小田原工場完成(1943年着工),航空機用気化器の製造を開始[412] 8.1　国府津町,青果物の計画配給を開始[284] 8.10　小田原市薪炭生産推進委員会を設置[Ⅱ-375] 8.━　市域の町内会・部落会の常会,国難突破のための注意を徹底事項とする[Ⅱ-329] 9.1　市内各町内会で援農親交組を結成し,農業労働力を確保[Ⅱ-376] 9.18　日本勧業銀行小田原支店(幸1丁目)開店[368] 10.━　小田原郵便局,配達員に主婦・老人を募集[287] 〃　小田急,急行の運転を中止[281] 11.3　明治節の式後,小田原市民かちどき大会を行い街頭行進[Ⅱ-386] この年　市役所第1・3日曜日平常執務となる[60] 〃　上府中村,教化指定村・母子愛育村となる[219,368] 〃　年末,市内電車が運転中止となる[290] 〃　昭和写真工業(株),小西六写真工業に合併,同社小田原工場(現コニカ)となる[62] 〃　県,決戦食糧増産のため果樹園の田畑への転用を指示,これにより小田原地方2割の柑樹園が整理される[通] 〃　相海漁業経営組合,無線機の払下げをうけて小田原海岸局を開設,沖合漁業の安全をはかる[通] 〃　小田原方面の木製品工場の85%が軍需工場に転換[281] 〃　箱根に居住する非敵性外国人のため,小田原警察署に外事課分室を設置[173,192]

2.1　県立小田原高等女学校に保育園(戦時託児所)を併設(～1945年7月31日)[48] 〃　宗教法人板橋光明保育園が設立される[147] 2.5　市内国民学校女子武道訓練講習会を開催[281] 2.14　長谷川良輔(県会議員・下曽我村長)没[319] 2.20　小田原国民文学研究会,『小田原昔記』(田代亀雄著)を刊行 〃　県立小田原高等女学校,勤労報国隊を結成,3月1日から600人が各職場へ出動[281] 2.━　上府中・豊川・下府中・下曽我・田島の各村,青年学校事務共同処理のため学校組合を設立[228] 3.━　国府津・酒匂・前羽・下中の各町村,学校組合を組織し,組合立富士見青年学校を設置[48,284,355] 〃　相田二郎,『新編相州古文書』を刊行 4.1　山王戦時保育園(日の丸保育園)が開園[Ⅱ-403] 4.━　私立立川工作所小田原青年学校が開校[48] 〃　財団法人新名高等家政学校,新名女子商業学校と改称[78] 5.1　小田原市実践女学校(女子青年学校)開校式[48] 5.━　小田原市足柄読書会が結成される[114] 7.12　女子挺身隊小田原隊,相模海軍工廠に入廠[303] 8.2　足柄下地方学童集団疎開連絡委員会を結成[386] 8.━　市内各地で学童集団疎開受入を開始,8月10日横浜市矢向国民学校(桜井国民学校・寺院,～1945年10月20日),8月14日横浜市東台国民学校(曽我村内寺院,～1945年10月26日),8月16日横浜市山元国民学校(下曽我村公会堂・寺院,～1945年10月30日),8月20日神奈川学園精華初等学校(東成田青年会場,8月23日),同日横浜市大岡国民学校(市内14か所寺院,～1945年10月25日)[Ⅱ-386] 9.～11.━　国民文学研究会,婦人談話会を開催[Ⅱ-416] 9.30　集国疎開学童と交歓学芸会を新玉国民学校で開催[Ⅱ-386] 10.1　足柄下郡教育会,大日本教育会神奈川県支部足柄下郡分会となる[4] この年　市内各学校に報国隊が結成される,国民学校高学年を中心に勤労動員がはじまる[Ⅱ-386・390][316] 〃　学徒勤労動員が通年となり,中等学校低学年に拡大する,小田原中学は平塚海軍火薬廠,溝の口の日本光学(株),日新工業(株)小田原工場,小田原高等女学校は,小田原製紙(株),印刷局,日新工業小田原工場,恩給局(学校工場),新名女子商業学校は国産電機(株),日加工業,相洋中学は国産電機(株)が動員された代表的工場であった[48,56,57,97] 〃　尾崎一雄,一家をあげて下曽我に帰り,死去まで在住[131] 〃　市国民学校に縁故疎開児童の入学が増加[Ⅱ-386・389]

1.18　閣議,緊急国民勤労動員・緊急学徒勤労動員方策要綱を決定 1.26　防空法による疎開命令発令 2.1　米軍,マーシャル群島上陸 2.17　米機動部隊,トラック島を空襲 2.21　東条首相,陸相と参謀総長を兼任 2.22　臨時国勢調査と国民登録を実施 2.25　閣議,決戦非常措置要綱を決定 〃　食糧増産に学徒500万人動員を決定 3.3　閣議,国民学校学童給食・空地利用・疎開促進の3要綱を発表 3.6　全国の新聞夕刊廃止 3.8　インパール作戦開始 4.30　県警察部に県警備隊発足 5.27　神奈川中央自動車(株)発足 6.6　連合軍,ノルマンジー上陸開始 6.15　米軍,サイパン島に上陸 6.19　マリアナ沖海戦 7.18　東条英機内閣総辞職 7.21　米軍,グアム島に上陸 7.22　小磯国昭内閣成立 8.4　学童集団疎開第1陣,上野を出発 〃　閣議,国民総武装を決定 8.5　最高戦争指導者会議設置 8.23　学徒勤労令・女子挺身勤労令を公布 9.18　日本勧業銀行,神奈川県などの5農工銀行を合併 10.10　米軍機動部隊,沖縄を空襲 10.18　兵役法施行規則を改正 10.23　松根油緊急増産対策措置要綱を決定 10.24　レイテ沖海戦 11.3　陸軍気球連隊,風船爆弾を米国に向け発射 11.24　マリアナ基地のB29,東京初空襲 12.7　東海地方に大地震,津波