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清閑亭(旧黒田長成別邸)(せいかんてい(きゅうくろだながしげべってい))

建造物/文化財指定・登録あり/近現代
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文化財指定:国登録
文化財指定(年月日):平成17年7月12日
種別:登録有形文化財
形状等:木造平屋
一部2階建
瓦葺(かわらぶき)
建築面積 276.0㎡
 黒田長成の別荘として、明治時代末期から大正時代初期に建てられた邸宅と庭園である。戦後は浅野(あさの)家を経て、生命保険会社の施設として使われ、平成17年、建物が国の登録有形文化財、翌年には敷地が小田原城跡(おだわらじょうあと)三の丸土塁(さんのまるどるい)の一角を占めることから国の史跡に指定された。その後平成20年に小田原市の所有となった。
 建物全体は数寄屋造(すきやづく)りで、その結構は「雁行型(がんこうがた)」と呼ばれる。これは棟(むね)が斜に並ぶ姿を、空を飛ぶ雁に例えたもので、桂離宮(かつらりきゅう)や二条城(にじょうじょう)にも見られる。
 南の庭から建物を見返すと、平屋建ての部分と2階建ての部分の屋根が、ほぼ同じ高さに見える。これは平屋部分の「建ち」(天井)が高いだけでなく、屋根に「むくり」と呼ぶ丸味が付いているためである。また、建物のぐるりを石敷きの犬走(いぬばしり)が巡(めぐ)り、基礎は土台敷(どだいじ)きと呼ばれ、通風に優れている。
 清閑亭周辺は「天神山(てんじんやま)」と呼ばれる尾根の先端部で、小田原の街や相模灘(さがみなだ)を一望できる眺望に恵まれた場所で、ほかに皇族の閑院宮(かんいんのみや)家、山下(やました)家(旧山下汽船創業者)、北原白秋(きたはらはくしゅう)など多くの文化人や政財界人、軍人が邸宅や別邸・別荘を構えていた。
住所
神奈川県小田原市南町1-5-73
カテゴリ
建造物/文化財指定・登録あり/近現代
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