おだわらじょうさいこうてんしゅむなふだ
小田原城再興天守棟札
解説
宝永2年(1705)12月、小田原城天守櫓の上棟に際する棟札です。棟札は建築物の造営や修築にあたり、後世に伝える目的で、その施主や年月日、工事関係者名などを記録した木札を制作し、上棟式の際に建物の大棟に掲げるなどしたものになります。
この棟札は、元禄16年(1703)の地震で倒壊炎上した天守の再建にあたり、城主大久保忠増が制作させたもので、その願文には同年9月に老中昇進を果たしたばかりの忠増の気概が表れ、天守に摩利支天を勧請して国土領民の安寧を願い、設計者や奉行衆、施工に携わった諸職人の名を詳細に記録するなど、貴重な内容が含まれています。建物の骨組みが完成し、この時に上棟を終えた天守の完成は翌3年のこととみられますが、天守台石垣の再築から、8ヵ月あまりで上棟にまでいたったことがわかります。
この棟札は、明治3年(1870)末からの天守解体で大棟から外され、その跡に建立された藩祖大久保忠世を祀る大久保神社に保管され、昭和49年(1974)に同社から市に寄贈されました。
この棟札は、元禄16年(1703)の地震で倒壊炎上した天守の再建にあたり、城主大久保忠増が制作させたもので、その願文には同年9月に老中昇進を果たしたばかりの忠増の気概が表れ、天守に摩利支天を勧請して国土領民の安寧を願い、設計者や奉行衆、施工に携わった諸職人の名を詳細に記録するなど、貴重な内容が含まれています。建物の骨組みが完成し、この時に上棟を終えた天守の完成は翌3年のこととみられますが、天守台石垣の再築から、8ヵ月あまりで上棟にまでいたったことがわかります。
この棟札は、明治3年(1870)末からの天守解体で大棟から外され、その跡に建立された藩祖大久保忠世を祀る大久保神社に保管され、昭和49年(1974)に同社から市に寄贈されました。
- 収蔵先/所蔵者
- 小田原城天守閣
- 指定区分
- 市指定
- 種別
- 歴史
- 所在地/展示場所
- 〒250-0014 神奈川県小田原市城内6-1 小田原城天守閣
- 指定年月日
- 平成18年12月27日