| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 時代区分 | 近世(1590-1870) |
| 西暦 | 1837 |
| 年号 | 天保8年(1837)丁酉 |
| 君主 | 大久保忠真 大久保忠愨 |
| 政治・経済 | 2.2 大久保忠真,病臥する[県4-2] 2.7 二宮金次郎,藩主御手元金1000両・蔵米をもって報徳金貸し付けを命じられる[Ⅰ-265]≪小田原領の救急仕法≫ 2.17 郡奉行・代官らが領内の疲弊状況を視察し,救済金を下付する[県5-225] 2.19 前年の洪水により決壊した酒匂川・川音川筋の堤修復が公儀普請となる[県4-2] 2.29 府川村,二宮金次郎より報徳米を拝借する[Ⅲ-145] 2.━ 忠真,御手元金1万両について軍用金以外の使用を禁じる遺言状を書く[Ⅰ-255] 〃 雨坪村(南足柄市)・金井島村(開成町)が御仁恵金を借用する[南2-226,開1-200] 3.2~4.1 二宮金次郎,救急仕法(報徳金貸し付け)のため仙石原を通り御厨領へ赴く 3.3~19 小田原藩,大塩平八郎の乱に際し6関所に増し番を派遣する[Ⅰ-16] 3.9 忠真(57),病没(法名彰道院),将軍にも10日間伏せられ19日死去と公表される 3.━ 高田・別堀村・岡野村・宮台村(開成町)・菖蒲村(秦野市)や御厨領村が御仁恵金の支給を受ける[Ⅲ-144など] 春~夏 山崎金五右衛門(のち代官)の指導により千代村の小海湿地の埋め立てが行われる[金石3-63] 4.24 二宮金次郎,小田原領の救急仕法を終え桜町陣屋に帰着する 4.━ 小田原藩,疫病流行につき,享保18年幕府が出した薬法を領内に再布達する[Ⅲ-14] 5.2 小船村市左衛門が所持する酒造株を堀沼城村(秦野市)豊八に売り渡す[Ⅲ-147] 5.6 大久保仙丸(9,忠愨),祖父大久保忠真の遺跡を継いで小田原藩主となる[Ⅰ-2] 6.29~7.4 小田原藩,モリソン号渡来につき三浦郡長谷村・葉山村に家中を派遣する 8.━ 下館藩郡奉行衣笠兵太夫らが二宮金次郎に仕法導入を依頼する 9.4 小田原藩,郷方役人の役方筋分け(東・中・西3筋)を復活させる 9.12 中筋代官入江万五郎らが屋敷に中筋の組合取締役を呼び寄せ,取り締まり箇条を申し渡す[南2-12] 9.━ 中沼村ほか3か村(南足柄市)が韮山金の一部を小田原藩家中石川市之進に又貸し,返済されないため元金の減額を願い出る[南2-209] 12.28 小田原藩,桜町仕法終了を二宮金次郎に申し渡す 12.━ 小田原藩,藩主代替わりにつき家中・郷方・町方・寺社に条目を再布達する[県5-92] |
| 社会・文化 | 2.━ 米価が10両で米6俵半替えまで高騰する[県5-225] 〃 金井島村(開成町)が困窮人への夫食米支給を二宮金次郎に願い出る[Ⅲ-143] 3.中旬 10両に5俵半替えと米価の高騰が続く[県5-225] 3.23 中里村満福寺に捨て子(2歳児)があり村で介抱する,この時期,井細田村で2人,山王原村と町田村との境でも1人の捨て子がある[県5-225] 3.━ 御殿場村(御殿場市)日野屋惣兵衛が萩原村への報徳金手形につき正米引き替えを請け負う[御2-4-16] 5.4 高尾・古怒田・赤田村(大井町)が藩に積み立てた八升米の払い下げを求め出訴しようとするが,実行まで至らず[Ⅲ-146] 5.26 御厨領山之尻村(御殿場市)林昌寺に盗みに入った盗人(駿府無宿留吉)が根府川で捕まる[御叢2-7-163] 5.末 麦が出回りだして米価も下がりはじめる[県5-225] 6.━ 世附村(山北町)が御厨領上野村ほか5か村(小山町)に米を融通する[小山2-508] 8.上旬 御厨領御殿場村(御殿場市)日野屋惣兵衛・ゑびす屋藤吉・永田屋孫兵衛・深沢安蔵・竈新田平兵衛が計102両余を難渋人に拠出する[御叢2-7-168] |
| 国内・国際 | 1.9 南部藩領の農民2000人余が藩の苛政から逃がれるため仙台藩領へ逃散する 2.19 元大坂町奉行与力大塩平八郎らが飢饉対策の無策に抗議して決起する(大塩平八郎の乱) 3.5 代官江川英竜,大塩平八郎建議書を押収する 3.6 江戸の品川・板橋・千住・内藤新宿4宿で困窮者のために御救い小屋が設置される 3.27 逃走中の大塩平八郎が自殺する 4.2 将軍家斉が隠居し,大御所となり西丸に引き移る 6.1 大塩の乱に呼応して,越後国柏崎で国学者生田万らが陣屋を襲撃する(生田万の乱) 6.28 漂流民送還・通商交渉のためアメリカ商船モリソン号が浦賀に来航するが,浦賀奉行所は異国船打ち払い令に従い砲撃を加える 7.13 幕府,五両判を新造し,一分判金を改鋳(保字金)する 9.2 徳川家慶(45),第12代将軍となる 9.21 佐賀藩が長崎を通じてヨーロッパ製銃などを注文する 秋 越後国塩沢の文人鈴木牧之が雪国の博物・民俗を記した「北越雪譜」初編を刊行する |
時代区分
近世(1590-1870)
西暦
1837
年号
天保8年(1837)丁酉
君主
大久保忠真 大久保忠愨
政治・経済
2.2 大久保忠真,病臥する[県4-2]
2.7 二宮金次郎,藩主御手元金1000両・蔵米をもって報徳金貸し付けを命じられる[Ⅰ-265]≪小田原領の救急仕法≫
2.17 郡奉行・代官らが領内の疲弊状況を視察し,救済金を下付する[県5-225]
2.19 前年の洪水により決壊した酒匂川・川音川筋の堤修復が公儀普請となる[県4-2]
2.29 府川村,二宮金次郎より報徳米を拝借する[Ⅲ-145]
2.━ 忠真,御手元金1万両について軍用金以外の使用を禁じる遺言状を書く[Ⅰ-255]
〃 雨坪村(南足柄市)・金井島村(開成町)が御仁恵金を借用する[南2-226,開1-200]
3.2~4.1 二宮金次郎,救急仕法(報徳金貸し付け)のため仙石原を通り御厨領へ赴く
3.3~19 小田原藩,大塩平八郎の乱に際し6関所に増し番を派遣する[Ⅰ-16]
3.9 忠真(57),病没(法名彰道院),将軍にも10日間伏せられ19日死去と公表される
3.━ 高田・別堀村・岡野村・宮台村(開成町)・菖蒲村(秦野市)や御厨領村が御仁恵金の支給を受ける[Ⅲ-144など]
春~夏 山崎金五右衛門(のち代官)の指導により千代村の小海湿地の埋め立てが行われる[金石3-63]
4.24 二宮金次郎,小田原領の救急仕法を終え桜町陣屋に帰着する
4.━ 小田原藩,疫病流行につき,享保18年幕府が出した薬法を領内に再布達する[Ⅲ-14]
5.2 小船村市左衛門が所持する酒造株を堀沼城村(秦野市)豊八に売り渡す[Ⅲ-147]
5.6 大久保仙丸(9,忠愨),祖父大久保忠真の遺跡を継いで小田原藩主となる[Ⅰ-2]
6.29~7.4 小田原藩,モリソン号渡来につき三浦郡長谷村・葉山村に家中を派遣する
8.━ 下館藩郡奉行衣笠兵太夫らが二宮金次郎に仕法導入を依頼する
9.4 小田原藩,郷方役人の役方筋分け(東・中・西3筋)を復活させる
9.12 中筋代官入江万五郎らが屋敷に中筋の組合取締役を呼び寄せ,取り締まり箇条を申し渡す[南2-12]
9.━ 中沼村ほか3か村(南足柄市)が韮山金の一部を小田原藩家中石川市之進に又貸し,返済されないため元金の減額を願い出る[南2-209]
12.28 小田原藩,桜町仕法終了を二宮金次郎に申し渡す
12.━ 小田原藩,藩主代替わりにつき家中・郷方・町方・寺社に条目を再布達する[県5-92]
社会・文化
2.━ 米価が10両で米6俵半替えまで高騰する[県5-225]
〃 金井島村(開成町)が困窮人への夫食米支給を二宮金次郎に願い出る[Ⅲ-143]
3.中旬 10両に5俵半替えと米価の高騰が続く[県5-225]
3.23 中里村満福寺に捨て子(2歳児)があり村で介抱する,この時期,井細田村で2人,山王原村と町田村との境でも1人の捨て子がある[県5-225]
3.━ 御殿場村(御殿場市)日野屋惣兵衛が萩原村への報徳金手形につき正米引き替えを請け負う[御2-4-16]
5.4 高尾・古怒田・赤田村(大井町)が藩に積み立てた八升米の払い下げを求め出訴しようとするが,実行まで至らず[Ⅲ-146]
5.26 御厨領山之尻村(御殿場市)林昌寺に盗みに入った盗人(駿府無宿留吉)が根府川で捕まる[御叢2-7-163]
5.末 麦が出回りだして米価も下がりはじめる[県5-225]
6.━ 世附村(山北町)が御厨領上野村ほか5か村(小山町)に米を融通する[小山2-508]
8.上旬 御厨領御殿場村(御殿場市)日野屋惣兵衛・ゑびす屋藤吉・永田屋孫兵衛・深沢安蔵・竈新田平兵衛が計102両余を難渋人に拠出する[御叢2-7-168]
国内・国際
1.9 南部藩領の農民2000人余が藩の苛政から逃がれるため仙台藩領へ逃散する
2.19 元大坂町奉行与力大塩平八郎らが飢饉対策の無策に抗議して決起する(大塩平八郎の乱)
3.5 代官江川英竜,大塩平八郎建議書を押収する
3.6 江戸の品川・板橋・千住・内藤新宿4宿で困窮者のために御救い小屋が設置される
3.27 逃走中の大塩平八郎が自殺する
4.2 将軍家斉が隠居し,大御所となり西丸に引き移る
6.1 大塩の乱に呼応して,越後国柏崎で国学者生田万らが陣屋を襲撃する(生田万の乱)
6.28 漂流民送還・通商交渉のためアメリカ商船モリソン号が浦賀に来航するが,浦賀奉行所は異国船打ち払い令に従い砲撃を加える
7.13 幕府,五両判を新造し,一分判金を改鋳(保字金)する
9.2 徳川家慶(45),第12代将軍となる
9.21 佐賀藩が長崎を通じてヨーロッパ製銃などを注文する
秋 越後国塩沢の文人鈴木牧之が雪国の博物・民俗を記した「北越雪譜」初編を刊行する