近現代（1871-2000）

1879

明治一二年(一八七九)己卯

1.15　大区小区が廃止され,5町連合の戸長役場を設置,5か町に戸長を1人置く,各町の戸長は,新玉町・石井作兵衛,万年町・小澤与助,幸町・清水正恭,十字町・吉田元延,緑町・拝郷武矩[419] 2.25　万年町・幸町・十字町の海岸防波堤築造を県に出願[419] 2.━　第1回県会議員選挙が県下16選挙区で実施される,足柄下郡から小西正蔭(小田原幸町),鈴木新左衛門(酒匂村),釼持仲右衛門(中里村)が当選[155,185,214,289] 3.22　第1回県会正副議長選挙会で,議長に石坂昌孝,副議長に小西正蔭を選出,途中から議長小西,副議長中丸稲八郎に交代[155,185] 3.31　足柄下郡役所,戸長出張の際の服装を,無地紋付羽織を礼服とする旨を通知[Ⅰ-38] 3.━　三井銀行小田原支店,国税金預所の指定をうけ,厚木に出張所を置く[182,431] 4.9　中村川堤防建設を県に出願[Ⅰ-209] 6.11　東海道川崎―箱根間を国道,足柄古往還小田原一関本間を県道とし,県は修築費支弁について布達[214,431] 7.━　第1回5か町連合会議員選挙を執行し,議長に辻村甚助,副議長に細谷市郎兵衛が当選,8月辻村が議長を辞し,吉田義方が当選[419] 〃　5か町連合戸長役場が幸町から宝安寺に移転,その後12月1日宮小路玉瀧坊に移転[419] 8.5　小田原創意組織会社が設立される(板橋村,織物業,社長小西正寛)[Ⅰ-75][291] 10.━　精米社が創設意見書・申合概則を発行(士族授産結社,発起人上村順道・吉野直興・畔柳政恆・山本廉平)[338] 12.19　魚卸問屋・中売人10人,魚市場(幸4丁目)の開設を願い出る[Ⅰ-110] この年　小澤万吉(十字町),湯沸し器械を発明し湯屋を開業[431] この頃　馬車業者成駒屋川名治兵衛(神奈川宿),神奈川―小田原間に乗合馬車営業を開業[75]

1.━　細淵源一郎・山中孝ら,カトリック教会伝導所を十字町1丁目に開設[Ⅰ-183] 2.━　県学務課,足柄下郡内学校を第1～3組までの学校組合に所属させる[Ⅰ-162] 3.25　足柄上郡・足柄下郡合同招魂祭を挙行[419] 5.━　旧小田原藩士族有志,保護社(小田原有信会の前身)を設立[133] 6.4　足柄下郡医学講習所が開場[431] 7.━　幸学校が県支庁舎跡地に移転開校,宮前学校・一丁田学校の生徒を収容[419] 8.20～10.5　伝染病院を谷津城源寺に仮設[419] 8.━　来日中の前アメリカ合衆国大統領グラント,箱根遊覧の途中に旧本陣片岡で休憩[419] 8.～9.━　足柄上郡・足柄下郡でコレラが流行,県は両郡役所に検疫分局を開設,小田原海岸付近に隔離病舎を建設[431] 10.31　小田原師範学校が廃止される[45,171] 10.━　5か町連合会,簡易学校設立法を定める[Ⅰ-164] 11.10　足柄上・足柄下・大住・淘綾・愛甲・津久井郡共立小田原中学校が開校,校舎は元小田原師範学校を使用[Ⅰ-166][44,45] 11.━　宮前(宮小路)学校を簡易学校に変更,緑学校の夜間部を廃止[419] 12.━　新玉学校が廃止され,生徒は緑学校へ移る[419] 〃　千代小学校,火災により全焼[Ⅰ-312] この年　志摩勝富編・小西正蔭書「小学習字本」,田村義徳編輯「初学用文」を発刊[423] 〃　ロシア正教宣教団,塔ノ沢に避暑館を建設[139] 〃　積小社が,コレラ予防費に5円を寄付[399] 〃　コレラ流行のため,各村神社で加持祈願・臨時祭典を催す[Ⅰ-211]

1.4　梟首刑を廃止,斬罪に改める 2.5　県,県会議員選挙会開催を指令 3.14　松山にコレラが発生,全国に広がる 3.━　府県会規則による第1回県会を開催 4.4　琉球藩を廃止,沖縄県を設置 4.14　足柄上郡宮城野村・仙石原村を足柄下郡に編入 5.15　横浜師範学校を神奈川県師範学校と改称 6.4　東京招魂社を靖国神社と改称 6.13　県,町村会規則を制定(～1880年4月) 6.27　コレラ病予防仮規則を制定 8.━　福沢諭吉『国会論』 9.15　第1回製茶共進会を横浜で開催 9.29　学制を廃止,教育令を制定 10.27　徴兵令改正(兵役年限延長・免役範囲縮小) 11.18　『東京横浜毎日新聞』発刊(『横浜毎日新聞』を改題) 12.10　箱根新道の工事着工 12.━　モース,大森貝塚の調査報告書を刊行 この年　全国的に政談演説会が盛んとなり,政談結社が結成される