近現代（1871-2000）

1913

大正二年(一九一三)癸丑

2.6　(株)足柄常設家畜市場(足柄村多古,代表取締役長谷川良輔)が設立され,4月14日営業を開始[25,430] 2.14　鉄道院,足柄村で熱海線線路敷地の測量を開始[15] 2.17　帝国在郷軍人会足柄下郡支部会連合会,県立第二中学校で軍事講話会を開催[25,430] 2.20　名古屋の奥田正香ほか17人,小田原でガス会社を企画,設立認可される,小峰徳次郎を中心に,東京・名古屋・小田原の発起人28人が東京交詢社で小田原瓦斯(株)発起人会を開催[42] 2.21　豊川村耕地整理組合が設立認可される(～1915年8月完成)[208] 3.1　県,地方改良に関する講演会を第二尋常高等小田原小学校で開催[25] 〃　酒匂村会,海岸防波堤改築を決定し,19日知事に工事補助を申請[430] 3.17　小田原電気鉄道(株),貸切自動車営業(ハイヤー)を開始[384] 3.━　金子木工玩具製作所(足柄村谷津,金子竹次郎)が設立される[Ⅱ-202] 4.1　足柄下郡石橋村・米神村・根府川村・江ノ浦村を合併して片浦村を設置(初代村長木下権次郎)[226,419] 4.9　酒匂村会,町制施行を決議し,運動を開始[430] 5.11　立憲同志会,政談演説会を富貴座で開く[430] 5.20　片浦村農会が設立される[430] 5.22　相州蜜柑同業組合が設立認可され,11月25日組合長に岡田寅吉を選出[154,430] 6.6　小田原瓦斯(株)(幸1丁目,社長高橋正信,資本金30万円)が創立,10月13日から供給を開始[76] 6.10　(株)正直商会(新玉3丁目,学用品・図書の取次販売,取締役牧野好静ほか2人)が設立される[40,430] 7.11　県水産試験場,鰹節製造伝習所を開設[430] 7.25　小田原印刷合資会社(幸1丁目,印刷製本業,代表平井清八)が設立される[430] 8.5　歩兵第1連隊第1大隊470人,小田原町に宿営[430] 8.22　早川の減水により生活用水が不足となり,小田原町・早川村・足柄村で取水について協議を開始[15] 8.━　1902年9月の海嘯により破壊された小田原町海岸防波堤(総延長1488m,工事費総額2万1000余円)築造工事が完成,11月23日落成式[419] 9.7　相模有信(株)(下曽我村,小口金融と不動産業,資本金5000円,代表取締役穂坂良造)が設立される[430] 9.16　相模水力電気会社,工事土砂を酒匂川へ投棄,豊川村・桜井村・足柄村と松田警察署が調査を開始[15] 9.━　大窪村,早川利用の水力発電事業計画に反対[Ⅱ-52・53] 10.━　県会議員補欠選挙,河野治平(豊川村)が当選[157] 11.8～11　第1師団機動演習を足柄下郡で実施[Ⅱ-116・117] 11.20　不動産積立合資会社(緑3丁目,会員制による小口金融)が設立される[430] 12.10　日本家畜奨励救済(株)(新玉2丁目,家畜保険・購入資金積立,資本金1万円,取締役三橋亀吉ほか2人)が設立される[108,430] 12.━　小田原近海でマグロが豊漁となる(～1914年1月)[430] この年　足柄村,各大字に納税組合を組織[15] 〃　国府津村,塵芥の共同処理への取り組みを開始[430] 〃　伊勢田広吉,足柄村荻窪で桃林舎(牛舎)を経営[430] 〃　隅元缶詰工場(酒匂村,トマト加工)が開業,1916年からはイチジクジャムを製造[144] 〃　浅野総一郎の早川流水を利用した発電所計画出願に対し,大窪村・足柄村が反対運動をおこす,1916年県は不許可を指令[430] 〃　鈴木善左衛門,真鶴沖のブリ大敷網経営を掌握[215] 〃　国府津―松田間道路を松田県道と改称し,国府津―山北間に延長[Ⅱ-94] 〃　国府津―岡本間道路が県道から里道となる[Ⅱ-95] 〃　早川巡査出張所(現早川駅派出所)・荻窪巡査駐在所(現荻窪派出所)が設置される[54] 〃　足柄下郡地方の金融動向,無尽会社の利用が好況となる[430]

2.4　東京大相撲,小田原で巡業興行[430] 3.27　法身会教会所,国府津村に開設される[118] 4.1　尋常根府川小学校に高等科を設置,尋常高等根府川小学校と改称,尋常志喜小学校は分校となる[59] 〃　県立第二中学校,県立小田原中学校と改称[45,176] 4.6　小田原警察署,火災[430] 4.11　大正館(緑新地,常設活動写真館)が設立認可される(6月15日開場)[218,430] 4.20　財団法人道徳教会図書部(辻村文庫)を開設[Ⅱ-141] 4.28　天皇,古稀庵で静養中の山県有朋へ葡萄酒1ダースを下賜[430] 4.━　谷崎潤一郎,早川村の旅館かめやで「恋を知る頃」「熱風に吹かれて」を執筆(～秋)[190] 5.━　私立小田原第二幼稚園(新玉4丁目)が設立される[403,419] 6.7　有楽館(幸2丁目,活動写真館,設立者小峰徳次郎・広沢利三郎・坂東栄次郎)が設立される(12月18日開場)[18] 6.14　薩摩琵琶汀月会支部,富貴座で発会式[430] 6.16　小田原中学校内に校友会を設置[106] 7.28　豊川村婦人会発会式,嘉悦孝子が講演[430] 7.━　大雨,酒匂川左岸西大井地先堤防が決壊,洪水被害となる[119] 8.10　小田原中学出身者から構成されるフィルハーモニー会,演奏会を開催[430] 8.27～28　台風による大雨,早川・狩川・森戸川流域は水害となり,小田原海岸堤防は浪害をうける[177,430] 8.━　足柄下郡教育会,物理・理科・体操の夏期講習会を開催[46] 9.2　新玉1丁目で火災,14戸が全焼[430] 11.15　足柄下郡長,青年団体の政治運動への関与を戒めるよう町村長に通達[Ⅱ-104] 11.━　古稀庵地内に明治天皇下賜品安置所を建設[430] 〃　井細田誠践会(足柄村青年会)が発足[46] 12.28　淳宮・高松宮,小田原御用邸に滞在(～1914年3月14日) 12.━　『小田原案内誌』(岩瀬正勝・石原富太郎編)刊行 この年　神田裁縫学舎が設立される(1925年4月7日学校組織に改組)[46] 〃　守田勘弥をはじめ新派演劇が富貴座興行の中心となる[430]

1.28　文部省,学校の兵式体操を教練と改称 1.━　『青鞜』1・2月号,「新しい女」を特集 1.31　第1回東洋オリンピック(極東選手権競技会)をマニラで開催 2.10　護憲運動のデモ隊,議会を包囲 2.11　桂太郎内閣総辞職 2.20　第1次山本権兵衛内閣成立 2.24　尾崎行雄ら政友倶楽部を結成 3.4　W.ウィルソン,米大統領に就任 4.1　県警察部に高等警察課を設置 4.━　鈴木商店(味の素),川崎町に工場建設着手 5.12　箱根国道(延長24km・道幅4.84m)開通 6.7　友愛会ではじめて川崎支部発会 6.8　県庁舎・県会議堂が竣工,移転 6.13　陸・海軍省官制を改正公布 6.29　ブルガリア,セルビア・ギリシャを攻撃,第2次バルカン戦争がはじまる 6.━　県機構を内務・警察の2部制とする 〃　横浜YMCA創設 7.12　中国第2革命はじまる 7.16　小学校令改正,教員の免許状を全国一本化し,府県で授与 7.18　祝日に関する件改正公布,10月31日を天長節祝日とする 8.1　文官任用令を改正 9.━　横浜でペスト流行 10.6　政府,中華民国を承認,支那共和国と呼ぶことを決定 10.30　「城ヶ島の雨」(北原白秋作詞・梁田貞作曲)東京・有楽座で発表 11.17　大日本国防義会結成 12.23　立憲同志会結成式 この年　東北・北海道地方大凶作 〃　浅野総一郎,浅野水力電気(株)を創設