近現代（1871-2000）

1922

大正一一年(一九二二)壬戌

1.15　永塚小作人組合(上府中村)が結成される,足柄下郡初の小作人組合となる[292] 1.━　小田原警察署長甲斐百千,自警自衛組合の組織普及に着手(2月までに管内492組,49連合組合を組織)[148,280] 2.16　桜井村曽比・栢山東・栢山西の消防組を統一,桜井村消防組と改称[301] 3.━　小田原警察署,上府中村で地主と小作の協調団体を組織,小作争議を未然に防止[Ⅱ-139] 〃　曽我谷津戸主会(下曽我村)が組織される[349] 4.1　小田原駅構内に貨物専用線を敷設[通] 5.15　下曽我駅が開業[430] 5.20　陸軍士官学校生徒110人,足柄村に宿営[15] 5.22　下曽我村,農業技術員設置認可をうける[319] 5.25　千代生繭(株)(上府中村,繭の取引・販売業務,資本金3万円,取締役三廻部仙次郎)が設立される[430] 5.━　日露戦争戦勝記念足柄下郡造林計画事業が完成(土肥・吉浜両村地内)[430] 6.2　大雄山鉄道(株)が設立され,鉄道事業認可をうける[21] 6.11～14　臨時郡会を開会,郡制廃止にともなう財産処分を決定[Ⅱ-25] 6.15　協調委員会,左官職組合からの工賃値上げを協議,値上げは不調となるが8時間労働を検討[Ⅱ-35] 6.22　県第3消毒所建物(後の県小田原保健所)が落成,7月から結核予防業務を開始[35,290] 6.━　熱海線建設事務所を小田原駅構内に設置[148,430] 〃　小田原駅付近に開業した芸妓屋,許可取消となり廃業[148] 7.20　小田原電気鉄道(株),製氷事業を開始(9月からは冷蔵庫事業を開業)[368,384] 7.━　斉藤木地挽物所(足柄村谷津,斉藤米蔵)が設立される[Ⅱ-202] 7.～8.━　現役兵臨時帰休,演習召集・陸軍点呼がワシントン会議により中止される[15] 8.6～12.━　帝国衛生普及会,衛生展覧会を桐座で開催[35] 8.━　大磯銀行,新玉に支店を開設[31] 〃　帝国ホテル支配人林愛作・重役小林武二郎,町長今井広之助,ホテル建設用地を取得(八幡山小田原ホテル)[通] 9.━　入谷津―小田原停車場間道路が完成[119] 10.━　小田原銀行で取り付け[148] 〃　東京高速鉄道(株),新宿―小田原間測量を開始[430] 11.━　町村道鴨宮停車場線を新設[322] 〃　堀口度器製作所が創業[297] 12.1　大一漁業(株)・小田原魚市場が合併,(株)小田原魚市場が開業[60,148] 12.12　小田原警察署十字町巡査派出所を設置[148] 12.20　熱海軌道組合,軽便鉄道小田原一真鶴間の運転を廃止[411] 12.21　熱海線早川駅・根府川駅・真鶴駅が開業[Ⅱ-258][148] 12.26　日本紙糸紡績(株),小田原製紙(株)と改称,足柄村に本店を移転[353] 12.━　県水産試験場庁舎を酒匂村網一色に新築移転(1928年3月三崎町に分場,1929年11月に仙石原村に箱根養殖場を設置)[205] この年　町会に市制調査委員会が設置される[114] 〃　曽我商会(下曽我村,生繭取引業)が創立される[430] 〃　小田原魚市場小売商組合が設立される[60] 〃　下曽我村,豆自動車営業を開始[430] 〃　県,足柄下郡にワサビとシイタケの栽培を奨励,補助金の交付を通知[430] 〃　錦織横町(現在の錦通り)の拡幅工事に着手[430] 〃　有限責任小田原住宅組合,区域を国府津・下府中・酒匂の3か村に拡張して県に申請[430] 〃　酒匂青年会,酒匂砂利会社に河床砂利採取の防波上の問題を訴える[430] 〃　木材騰貴のため米国産松・杉の輸入がはじまり,住宅建設が増加,職人の手間賃が高騰[148] 〃　小田原電気鉄道(株)と富士屋自働車(株)の間で料金割引き競争が激しくなる[Ⅱ-99] 〃　米神簡易水道組合が創立される[125]

1.━　福田正夫ほか,『日本社会詩人集』『泰西社会詩人詩集』が発売禁止となる[通] 2.1　山県有朋(85),古稀庵で没する,2月9日国葬[Ⅱ-135] 2.11　大窪村女子青年会が創立される[Ⅱ-309] 2.26　足柄下郡小学校女教員会が発足,県下初の女教員会となる[Ⅱ-153][46] 2.━　加藤一夫ら,書画展覧会を大工町で開催[148] 3.5　故山県有朋追悼会が,郡長・県会議員・郡会議員・各町村長の発起により,光円寺で開催される[Ⅱ-136] 3.18　小田原保勝会,「御感の藤」を唐人町の藤棚から城内お茶壺橋側(現在地)に移植[Ⅱ-127] 3.21　酒匂村で火災,山王から網一色海岸まで68戸を焼失[148,430] 3.━　芥川龍之介,「トロッコ」を『大観』に発表[192] 4.23　イギリス皇太子,箱根遊覧のため小田原駅で下車,駅前にアーチ,役場前に仮門を設け歓迎[148,430] 4.26　午前10時11分,地震(M4の中震)[177] 5.6　尋常高等片浦小学校で火災,校舎が全焼[46,430] 5.━　小田原保勝会,幸新道道路樹としてキョウチクトウを植える[Ⅱ-127] 〃　足柄村久野処女会が設立される[Ⅱ-113] 6.19　狩野探溟(74,日本画家,早川村出身)没[190] 7.16　内務省,箱根の国立公園指定のため足柄下郡14か町村を実施調査[192] 7.19　小田原保勝会,町役場裏側大手土塁の老松の保存について陳情運動を開始[Ⅱ-127][148] 8.1　大窪少年団が設立される,県下初の少年団[36] 8.23～24　台風による暴風雨,箱根方面雨量500mmをこえ,浸水被害[148,177] 8.━　足柄下郡教育会,尋常小学校本科正教員養成講習会を開催[46] 9.1　足柄実業補習学校が開校(富水・二川・芦子・久野の4校を統一し,尋常高等足柄小学校に併設,～1935年)[14,46] 9.15　尋常高等大窪小学校に実業補習学校を夜学で付設[46,430] 10.5～10　千葉・東京・横浜でコレラ流行のため,小田原魚市場休業[148] 10.12　古新宿の漁船からコレラが発生,魚市場3日間休業,出漁中止[148] 10.━　第1回中学校駅伝競争大会,小田原一横浜公園間で実施[430] 11.━　早川村処女会が設立される[391] 〃　尋常高等第一小田原小学校に夜学を開設[430] この年　足柄下郡内青年の組織が減少に向う[430] 〃　北原白秋,福田正夫の詩を真向うから批判し,以降福田と詩論争を展開[通] 〃　緑・新玉・谷津を中心に貸屋・旅館・料理店の新増築が増える(小田原警察署管内別荘61,貸別荘45,貸間1243,娯楽・料理店680)[Ⅱ-138] 〃　町内電灯総数は5月末で6万4375灯,前年比8179灯の増となる,電灯の普及により町内は「人工光線」のため明るくなり,活気づいたと新聞は報じている[Ⅱ-137]

2.6　ワシントン会議で海軍軍備制限条約・9か国条約に調印 3.3　全国水平社創立大会 3.8　箱根関所跡,国指定史跡に指定 3.10　平和記念東京博覧会,上野公園で開催 3.17　県,商工奨励資金設置規程を公布 3.20　道路法を改正(郡道廃止,国道直轄工事) 4.9　日本農民組合結成 4.12　改正農会法を公布 4.20　少年法・矯正院法を公布 〃　治安警察法を改正公布(女性の政談集会への参加許可) 4.22　健康保険法を公布 5.23　県,地方改善奨励規程および地方改善委員設置規程を制定 5.25　第1回全国青年団大会開催 6.12　加藤友三郎内閣成立 6.22　対露非干渉同志会結成 6.24　政府,シベリア派遣軍撤退を声明 7.15　日本共産党(非合法)結成 9.1　立憲国民党解党 9.15　県,産業組合法施行細則を全面改正 9.30　日本労働組合総連合創立大会 9.━　上海からコレラが伝播,10月県下にも流行,沿岸漁業停止 10.20　政府,普通選挙調査会を設置 10.━　少年赤十字団創設 11.1　内務省に社会局設置 11.8　犬養毅ら,革新倶楽部を結成 12.18　内務省,芦ノ湖の管理を県に移す 12.28　文部省,小学校教育費の整理・節約を訓令 12.30　ソビエト社会主義共和国連邦成立 この年　軍縮により造船業界不況 〃　県青年団連合会設立